おかしな話:福島原発の事故が起こったのは原発反対派が邪魔をしたからという変なネットの記述

いやぁ 福島原発やってくれました。日本の1次産業を殺しかねない事故です。これからどうなるかもまったく楽観視できません。キー局のマスコミでは収束雰囲気を作るために必死なようですが、年単位かかるといわれている冷温停止東電は行おうとしているのでまったく収束していません。今回の冷温停止の方法はこうです、


1.仮設ポンプ(消防車)で圧力容器内に注水
2.圧力容器の圧力が高くなってきたら格納容器に排気
3.格納容器の圧力が高くなってきたら外に排気(ドライorウェット)。排気すればするほど核分裂生成物が飛散。
4.排気した分を注水。1にもどる。


といった感じです。こんなのを年単位で行うことになるわけです。保安院原発推進派の政治家、東電役員、関連会社役員などを擁護する理由などないでしょう。
ちなみに3号機の建屋は使用済み燃料プールのある階が水素爆発で吹っ飛んで高さが半分ぐらいになったように見えます。東電のオペレーターはその階だけが吹っ飛んだというような言い回しをしたがりますが当然下の階や配線ならびに計器類などにも多大な損傷があると見るのが自然でしょう。


こんな中ネット上にはおかしな書き込みやチャットが出てきました。


  福島原発津波に対する脆弱性を直せなかったのは原発反対派が邪魔をしたからだ


という旨のものです。まったく解せない詭弁にしか見えませんね?私は共産党など好きではありませんが、共産党は2006年ごろから福島原発津波に対する脆弱性を指摘ならびに検証要求ならびに改善要求していたようです。これを受けてもそれらを行ってこなかったのが東電だそうです。この件に関しては共産党が出した要求のほうが的を得ていたことが証明されたようです。しかも原発反対派が反対したからといって意思決定権がそれらの反対派に与えられているわけではなかったでしょう。なので、「今回の事故が反対派のせいである」という旨の記述は到底受け入れられるものではありません。