PhenomⅡ X6 と Core i7/5

Second GenerationのIntel Core-iシリーズが今年頭に出たからそろそろ・・・ということで各メディアが出したベンチマークの結果を見てみた。
マルチコアCPUでは「コア数」や「クロック数」に性能が比例すると錯覚するユーザーも多いかもしれないが、半導体の性質上そうではない。同一製品ではそうかもしれないが、別のベンダーが作ったCPU同士を比べるときには適切な尺度にはならないこともあるだろう(IntelAMDのことです)。なぜなら配線設計の技術やキャッシュメモリ製造技術が違ったりするから。配線の効率が悪いと、1クロック分の電気信号が伝版する時間にナノ秒オーダーで差が出て、大量の命令を捌けばさばくほどその差が顕著になるから。
PhenomⅡX6とCorei7/i5の差が気になって調べてみたら案の定「コア数が多い=速い」ということではないようだ。自分で検証したわけではないので恣意的なデータ操作があるという可能性はないという前提。また、対象となる処理によってはX4が速い場面もあったようだ。
PhenomⅡは廉価だがコア数が少ないCorei5よりも性能が出ていないというベンチ結果ちらほらある。 やはりそうなのか・・・
後継互換性を考えるとAMDそのソケットAMシリーズのほうがコスパ的にはナイスなのかもしれないがベンチマークのグラフをみているとついついCorei7/5あたりが魅力的に感じてしまう。難しいところだがずっとAMDをメインで買っていたような気がするのでたまにはIntelでもいいかもという安易な選び方も悪くないかも。ただCorei7Extremeの値段なのだが、まるで昔のXeon最下位モデルぐらいの値段ではないか! 平たく言うとたけーよコスパわりーよということですが・・・ すべてがExtremeなのですねわかります。

通販サイトとベンチマーク結果を見ている限り、やはり値段と性能は大体対応しているようなので、比較するときは難しいことを考えずに価格を見ればいいかもしれないw

  • ただし
    • AMD Phenom X6等ではソフトウェアから動作クロックの値を操作できるようになっているようだ。これによってどれぐらいCore-i7/i5に近づけるのかというところが見ものなのだろう。これを鑑みいろいろ妄想してみるとやはりAMDいいかもという希望的観測になるのだが・・・

http://journal.mycom.co.jp/articles/2010/04/27/x6preview/menu.html

  • 用途によってはX4という選択肢もアリか

http://cpu.pc-users.net/benchmark/3dmark_vantage102_2011.html

  • しかしグラフで見せ付けられるとなんだか一気にCorei7が魅力的。でもまぁ使ってみればPhenomⅡX6とかでも問題ないんだろうけど。3DMarkでの結果でCorei7の上位モデルが他を突き放している(ように見える)。どうなんだろうなぁ。触ってみないとわからないしベンチのスコアが体感速度にどれぐらい違いを出すのかも良くわからない。とりあえずCPUはX6でグラボにこだわれば無難か。
  • 正直な話IntelとAMD2通り用意したいところだ。なぜならマルチコア時代の開発ではCPUによって意外と違いが出てくるということを実感したから。OpenMPなどで挙動が変わることも。そして意外と欲しいのが同一時期に出されたシリーズにおける最下位クラスのもの。検証における境界値がほしいから。ソケットタイプが同じである同シリーズであれば問題ないのでまぁいいかとも思うが、Core-iなどは同じCore-iでもソケットに互換性のないものがあるので厄介である。 IntelAMDも基本的な命令は同じなんだから気にせず開発できるさ・・・などと思っていてもまぁかまわないとは思うのだが、やはり超細かいところでいろいろ挙動の違いが出るものなのだ。

http://bbs.kakaku.com/bbs/K0000268904/SortID=13232700/
GPU統合型CPUのものなのだが。なんという笑えるクチコミ。ネタとしか思えない。

  • 結局・・・
    • Core i7 2600K http://kakaku.com/item/K0000215569/
    • PhenomⅡX6より1万ぐらい高くてExtremeよりは2万ぐらい安い。そしてベンチ結果はExtremeを頭として3番手ぐらい。 やはりこの辺が落としどころのようで価格.comで1番の売れ筋をたたき出している。 ただDirectX11でPhysiXな最新ゲームをサクサク遊びたいなどというだけならPhenomⅡX6/4などに落としてGTXあたりを挿しておけば差し障りはないかと・・・OCもあるわけだし。
    • しかし今の時期だとAMD Bulldozerの発売を見越さねばらないだろう。FX990チップセットなどを搭載したマザボPhenomⅡX6/X4あたりを使っておいてあとから乗り換えるというのも悪くない。こちらはCorei7 2600Kからの構成よりも安く抑えられるがCPUの性能は多少劣ることとなる。Bulldozerが発売となるとPhenomⅡなどの値段が下がってお得になることが予想されるがそれまで待つというのも微妙だ・・・が、目的はほとんどGTX560SLIなので、Bulldozerの発売を待ってから他のパーツは買うとして、今はビデオカードだけ買っておけばGTX560も試せて損はしないという結論。他の古いパーツがボトルネックとなるので無論現時点におけるメインストリームパーツの性能はあと数ヶ月は体感しないことになる。
  • DDR3メモリクロックについて
    • 最近メモリが大容量で安くなったなぁ などと調子をこいて何も考えずに買っているとまず間違いなく損をするだろう。DDR3の価格に同じ容量でもかなりの価格差があることを見逃さないでおこう。扱えるメモリクロックがかなり違う。数値が大きいほうがおそらくマルチコアCPUと併用するのにお得なものとなるだろう(試してないのでなんともいえないが)。 この話題をここで挙げるのは、やはりマルチコア時代のPCバランスとして、CPUとメモリ間でのバス速度ギャップがうるさく言われているから。まぁもっとも、ギャップ解消においてメインで議論されるのは高速なキャッシュについてだったりだが。 実はどれほどのものなのか体感では知らない。しかし構造上定量的にわかるものではあるようなのでそれほど疑う話でもないだろう。 最近自作して無作為にDDR3メモリを選んでしまった方はご愁傷様でございます。OCなど絶対しないという人にとってはどうでもいいかもしれないが。